即興舞踏  じねん

竹之内淳志はこれまで日本のあらゆる自然−じねん−のもとで踊ってきた。日本−龍の形の島−にこだわり根源的な日本と向かい合う旅、吟遊舞踏公演"じねん"の3年と半年の公演ツアーを1996年より99年まで行い、そこで彼は、今は遠いしかしいまだに息づいている、とてもネイティブ−原初的−な原日本と出会ってきた。それは、それぞれ違う土地、風土、人、音楽、習慣、言語などの中に隠されているものであり、日本の八百萬の神々を生んだ源泉なのだろう。それをこの3年を越える旅の中で直にその身に沁み込ませてきた。
彼はあらゆる自然−じねん−と響き合って踊る中で、元々この身体DNAの中に棲む記憶−木や草や動物であった、風や土や火や水であった記憶−を呼び覚まして踊ってきたように感じる。
そして今、竹之内は世界中であらゆる自然−じねん−(遺跡・寺社・海・山などの自然の場)彼の感ずる聖地で踊り、深い所にある地球の生命を感じてその場の環境全てを生命として響き合う。人の技術文明の急すぎる進歩、相反する精神文化の退化によって地球自体のバランスが危なくなりつつある今、どう共に生きるかを根源に立ち戻り、文明では変えようもないこのひとつの魂の入れもの、"からだ"で踊ることはすべての人類にとって共通である。そのからだが太古から在る人々の集う場−じねんの場−で踊る。祈りから音楽が踊りが生まれた場で源初的な舞踏をとり行うことは我々人類がどこから生まれ、どこに行くかと問う大切なセレモニーのように感じる。

舞踏:竹之内 淳志
音楽: 即興音楽もしくは、無音や自然音のみの公演。また、現地ミュージシャンとのコラボレーションによる公演。

 

PHOTO by Yayoi Ogata (1,3,4)
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