KOE (55分)
初演2003年 第4回パリ舞踏フェスティバル (パリ、シアターリエール)
深い呼吸と声から生れてくる僕らの身体に棲む内からの動きは、各々固有の生命の隠されたダンスだ。真直ぐきれいに歩く事を社会から教えられてきた僕らは、夜の街角で一人歩き始め、そのうち自分の歩行を息や声を通して探す旅に出かける。ミイラのように乾いて閉じ込められていた僕らの身体に棲む内からの動きが、息と声という水を吸い上げ、僕らの内部で立ち上がり、本当の自分の体を求めて舞踏を始める。
振付:竹之内
淳志
ダンサー: デルフィン・ブルアル、ジャン・ダニエル、ジャン・C・デュッサン、ペギー・ギラルディ、ハタ、
財津暁平、渡辺真希、アフラ・クルド、パトリシア・ノヴォア、竹之内淳志
音楽:
ジャン・C・デュッサン (パーカッション、ヴォイス)、小宮広子(パーカッション、鈴、石、ヴォイス)
照明: マーガレット・オリボ
美術:赤い泥の川が、海蛇のようによこたわる。
<公演へのコメント>
僕らが見つけた、体に棲む内からの動き(舞踏)が今回の公演で何処に向かうのか、この公演の最終的に向かう所は、舞踏の最終的なテーマであり、同時に、あらゆるアートのテーマでもあるこの生と死である。僕の体験から言い換えれば"生と死の壁"と"再生"である。
僕がこれまで個人的な祈りのために踊ってきたアウシュビッツ(Auschwitz/Poland)・キリングフィールド(Killing
Field /Cambodia)・ベルリンの壁(The wall of Berlin /Germany)・神戸大震災(The Kobe
Earthquake 1995/Japan)
、そこには無数のたくさんの人を生から死へと向かわせた"生と死の壁"があった。
生と死を意識した時、僕の体は本当の僕でありたいと動く、そして僕の内側を突き動かし、体は声KOE(初めての出発点としての声ヴォイス)
を発する。それは、初めておかあさんの産道を必死になって通り抜けた赤ん坊の、初めての泣き声のようだ。
PS追伸―僕らは日々の日常の中で生と死を忘れて生きているが、僕がこれまで個人的な祈りのために踊ってきた場所の、多くの亡くなった方々がいなければ、僕らは此処に生きていない。今回のKOEをその方々に捧げます。
竹之内 淳志
--- Performed in NY ---
PHOTO by Richard Greene |
--- Performed in NY ---
PHOTO by Kirk Peterkin(1, 2,5,6) and Richard Greene(3,4,7,8) |
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--- Performed in Paris ---
PHOTO by Jerome Amzallag (1,3) and Emanuel Sandorfi (2,4-7) |
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